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【飲食店開業のポイント】接客と接遇の違いを知ってお客さまを感動させるサービス

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飲食店開業時に注意しておきたいポイントをご紹介する第3弾です。今回はスタッフの「接客」についての注意点をご紹介します。飲食店開業後、リピーターを生み出すためのポイントになる部分です。

 

飲食店に来店されるお客さまは、期待していた通りの料理を適正な価格で食べることができたら満足します。

 

しかし、料理がおいしい、価格が適正というのは飲食店としては最も重要であるのと同時に「当たり前」のことでもあります。美味しいお店なら他にもたくさんあります。ただ美味しい、価格が妥当というだけでは、お客さまは数日もすればその店のことを忘れてしまうでしょう。

 

強く印象に残り、「また来たい」と思ってもらうためには、接客と接遇の意味を理解し、お客さまの期待値を上回るサービスを提供することが大切です。

 

そこで今回は、飲食店開業にあたって、接客を超えた接遇マナーを身に着ける方法についてわかりやすく説明していきます。

 

 

接客と接遇の違いは?


飲食店にとって重要な「接客」と「接遇」の違いを整理しておきましょう。接客と接遇は、お客さまを接待するという点では同じですが、厳密にいえば次のような違いがあります。

 

「接客」

お客さまが要望すること(Needs:ニーズ)に応えてサービスを提供すること。たとえば、ふたり連れのお客さまが1皿ずつ別の料理を注文した場合、出来上がった料理を早く、間違えずに配膳するのは「接客」です。

接客と言うのは、飲食店が行うべき最低限度と言えるでしょう。

 

「接遇」

飲食店スタッフが、お客さまが口には出さないけれど欲していること(Wants:ウォンツ)を察知してサービスすることを接遇と言います。 上の例でいえば、ただ注文通りに料理を配膳するのではなく、ふたりで分け合って食べられるように取り皿を用意して、「よろしかったらこれをお使いください」とさりげなくすすめるのは「接遇」です。

 

このように、お客さまの身になって物事を判断し、すみやかに行動で示すことが「接遇」で、接遇レベルの高い飲食店は顧客満足度も高まり、自然と固定客やリピーターが生れます。

リピーターとなるお客様が増えれば、それが経営安定につながることはいうまでもありません。

 

 

接客・接遇の基本はQSCA


飲食店を経営するうえでの基本方針として広く採用されているのが「QSCA」という理念です。QSCAは、飲食店が「人気店」となり、成功するために押さえるべきポイントですので、この機会に知っておきましょう。


<QSCAとは?>

Q(Quality:品質)

S(Service:サービス)

Cleanliness:清潔感)

A(Atmosphere:雰囲気)


QSCAとは、以上4つの頭文字を取ったもので、これは接遇レベルを診断するための指標としても用いられています。それぞれ具体的に説明していきましょう。

 

 

 

Quality(クオリティー):いつも質のよい料理を提供する

飲食店にとってのクオリティーは、料理の質のことです。ただ味がよいだけではなく、お店のコンセプトや客層にマッチした料理・価格帯であることが大切です。

 

たとえば、「忙しい現代人の癒しの空間」といったコンセプトで、比較的お金を自由に使えるビジネスパーソンをターゲットとするお店であれば、価格は高めに設定することができます。

 

その場合は、季節限定の食材を用いたり、おしゃれな皿にセンスよく盛り付けたり、料理と相性のいい飲み物やデザートを用意するといった工夫が必要です。

 

一方のお客さまは、オーダーするときは予算と照らし合わせていちばんおいしそうな料理を選びます。そして、食事を終えて会計をする際に、「この料理でこの価格は安いくらいだ」と思えば再来店してくれることはほぼ確実です。

しかし、大切なのはその先です。飲食店にとって、お客さまが再来店したときにも同じクオリティーを保つことが重要で、「いつ来ても変わらないおいしい料理」であることがお客さまを安心させ、「また来たい」という気持ちにさせるのです。

 

 

Service(サービス):つねに気を配る

サービスには「奉仕」の意味があり、お客さまが来店してからお帰りになるまで心地よく過ごしてもらうために手を尽くすことです。たとえば、飲食店であれば、最初に冷たいお茶を出し、料理を食べ終わった後に熱い日本茶を出せば、お客さまは「お茶が飲みたかったからうれしい」と喜んでくれます。

 

また、食事が終えてクスリを飲もうとしているお客さまに氷の入っていない水を持って行けば、「なんて気の利く店員さんだろう」と感動します。

 

こうした目配り、気配りの行き届いた接客・接遇は、お客さまにとっては期待値を超えたサービスなので好感度が一気に高まり、いつまでも記憶に残るお店になります。

 

 

Cleanliness(クレンリネス):衛生的で清潔な店舗

クレンリネスとは、ピカピカに磨き上げられた状態を意味し、外看板から出入り口、ホール、厨房、トイレ、さらにスタッフの身だしなみまで、つねに清潔で衛生的な状態を維持することです。飲食店は、とくにお客さまの口に入る食べ物を扱うお店ですから衛生管理は重要です。

食中毒を起こせば、程度によっては営業停止処分を受けることになりますから、スタッフ全員に食品衛生の指導を定期的に行い、手洗い設備なども保健所の指示に従って完備する必要があります。

 

また、近年は、お客さまが飲食店に求める「清潔さ」のレベルも高まっています。特に、子供を連れたファミリー層の気になるところでしょう。不衛生、不潔という印象を持たれれば、来店されるお客さまは増加します。

 

 

Atmosphere(アトモスフィア) :快適な雰囲気づくりを心がける

アトモスフィアとは、芸術品などがかもしだす雰囲気という意味ですが、飲食店の場合は、テーブルと椅子、照明、絵画、音楽など、料理の味を引き立てるための空間デザインを指します。これもお店のコンセプトに合っていることが大切です。

 

最近は、SNSに投稿されるのが当たり前のようになっていますから、インスタ映えも計算に入れたデザインやレイアウトを考える必要があります。若い方がメインターゲットとなる飲食店にとっては、インスタ映えするお店の雰囲気も重要です。

 

 

接遇マニュアルを作成する


お店を気に入ってもらい、リピーターを増やしていくためには、スタッフ全員に接遇の大切さを徹底させることが大切です。

しかし、スタッフに漠然と、「良い接遇を心がけろ」と言っても、スタッフでは何をして良いか解りません。また、スタッフ毎の対応にばらつきが出てしまいます。

 

応対するスタッフが変わるとサービスの質も変わるというのでは、リピーターを確保することは困難です。

そこで必要になるのが接遇マニュアルです。マニュアルに盛り込む内容は、業態や店舗の規模によって異なりますが、ここでは一般的なレストランを例に最低限必要な項目とポイントをあげてみましょう。

 

 

身だしなみ

飲食物を扱う人は手が清潔でなければなりません。直接食べ物を扱わないスタッフであっても、お客さまは目にするスタッフの身だしなみが飲食店に不適だと感じれば、その店全体の印象が低くなってしまいます。

 

食中毒を引き起こす細菌は爪の間や指輪と指の間にたまりやすいものです。爪はきれいに切りそろえ、指輪は外します。

 

マニキュアは透明や肌色に近い健康的な色は問題なしとするお店もあります。赤や黒などの濃い色は料理の彩りを損ねるのでNGです。ネイルアートは、プロに施してもらったものでも、ラメやパーツがはがれ落ちる心配がありますから厳禁です。

イヤリングは落ちやすいのでNGです。ネックレスは肌に密着する部分に雑菌がたまりやすいので原則禁止です。

 

 

ヘアスタイル

お客さまからのクレームで多いのが、料理に毛髪が混入しているというケースです。毛髪は不快感を与えるだけでなく、毛根に黄色ブドウ菌が付着していて食中毒を起こす恐れがありますから注意が必要です。

ホールスタッフはよくブラッシングして長い髪は1つに束ねるようにします。キッチンスタッフはキャップをかぶって髪の毛をきちんとキャップの中に入れるようにします。

 

 

言葉づかい

新規のお客さまに対して尊敬語を使うのはもちろんですが、常連のお客さまであっても馴れなれしい口をきいたりしないで、敬意を込めて丁寧語を使うようにしましょう。

 

また、何度も来店しているお客さまに対しては、顔と名前を早く覚えて「〇○さん」と名前で呼びかけるようにすると、相手は「特別扱いされている」と一種の優越感を覚え、お店を応援してあげようという気になるものです。何度来店しても初対面のときと同じ紋切り型の応対では、お客さまはじきに離れていってしまいます。

 

商品知識

ホールスタッフには商品知識が不可欠です。メニューに載っている料理の食材や調理法、食感などをお客さまに説明できるだけの知識です。スタッフの中にはお客さまに質問されると答えられず、「ちょっとお待ちください」とキッチンへ聞きに走る人がいますが、これでは接客員として落第です。
いつでも答えられるように、スタッフ全員で試食会を開き、商品知知識を身に着けることが大切です。とくに新メニューを加えるときは試食会が欠かせません。

 

 

まと


飲食店開業の成功に必要なポイントの1つは、リピーターを増やすことです。リピーターは、直接売上に貢献するだけでなく、口コミ・評判や、紹介を通じて、あらたな顧客の獲得に繋がります。

 

そのために大切なことは飲食店の接遇レベルをあげることです。接遇は、お客さまを大切に思う気持ちを行動で表すことです。

 

接客と違って決まった形はないので、指導するとしてもスタッフ全員に徹底させることはなかなか困難です。しかし、スタッフによって接遇レベルに差があると、お客さまからクレームがついたり、思わぬトラブルに発展したりすることがあります。

 

そうしたことを避けるためには、接遇マナー研修やマニュアルを利用して、専門家の指導もとに接遇のレベルアップを図ることも有効です。

 

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