千葉県では「新しい生活様式に向けた設備投資補助金」と呼ばれる制度を実施しており、国が行う「ものづくり補助金」採択者に対する上乗せ補助金の支援を行っています。
利用すれば、自己資金をさらに抑えて、設備投資を行うことが可能です。
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今回ご紹介する「国のものづくり補助金への上乗せ補助」とは、千葉県が実施している「新しい生活様式に向けた設備投資補助金」という制度のことです。
この新しい生活様式に向けた設備投資補助金は、従来なかった補助金制度であり、2020年に新型コロナウイルスの影響を乗り越えるために取り組んでいる事業者を救済する目的で開始されました。
対象となる事業者は、新型コロナウイルスの影響を克服することも目的とした事業者であるため、ものづくり補助金に特別枠で申請した方となります(審査において一般型として採択された事業者も対象となります)。
この新しい生活様式に向けた設備投資補助金を利用すると、国が実施している「ものづくり補助金(ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金)」を利用する方が、さらに多くの補助金を受け取ることができ、自己資金を減らすことが可能となります。
例えば、ものづくり補助金を活用して1,500万円の設備投資を実施する場合の自己資金について、具体例を用いて確認してみましょう。
<前提条件>
設備投資額:1,500万円(税抜き)
状況:ものづくり補助金の特別枠に採択(交付決定済み)
特別枠B累型(非対面型ビジネスモデルへの転換)
補助率4分の3
この前提条件の場合、ものづくり補助金として国から1,000万円の補助金を受け取ることができます(1,500万円×4分の3・上限1,000万円)。
一方、事業者は自己資金として500万円(=1,500万円-1,000万円)を準備する必要があります。(注意:消費税は補助の対象とならないため別途準備が必要)
千葉県の「新しい生活様式に向けた設備投資補助金」を活用すると、この500万円の自己資金の一部に対して、さらに補助金を受け取ることができるため、自己資金を減らすことができます。
それでは、千葉県の新しい生活様式に向けた設備投資補助金(ものづくり補助機の上乗せ補助金)の詳細を確認していきましょう。
補助額は10万円~500万円の範囲で、以下で計算された額
千葉県の新しい生活様式に向けた設備投資補助金における「補助金交付決定額」は以下の式で計算された額となります。
「補助対象経費」【ア】 ×「補助率」【イ】 -「交付決定額」 【ウ】=(県の)補助金交付決定額
※ ア:中小企業者等が「ものづくり補助金」に申請した額のうち、国が要綱に基づいて、補助対象と認めた額
イ:採択された枠・類型に基づく「ものづくり補助金」の補助率
ウ:「ものづくり補助金」の交付決定通知による額
先ほどの例を当てはめると以下のようになります。
1,500万円(補助対象経費:税抜き)×4分の3(補助率)-1,000万円(交付決定額)
=1,125万円(=1,500万円×4分の3)-1,000万円
=125万円
つまり、千葉県の制度を活用して、追加として125万円の補助金を受け取ることができます。
この例からも解る通り、千葉県の新しい生活様式に向けた設備投資補助金では、補助対象経費が約1,350万円以上である事業者となります。
補助対象経費が1,350万円未満の方は補助金を受け取ることができません。
千葉県の「新しい生活様式に向けた設備投資補助金」を受け取れる可能性のある補助対象者は、以下の1~3の全てを満たす方となります。
具体的には、令和2年5月申請締切の「2次」、8月申請締切の「3次」、12月申請締切の「4次」、が対象です。
千葉県が独自で実施する補助金制度ですので、「千葉県内に補助事業の実施拠点を有する」ことが条件となります。これは、ものづくり補助金の申請時に、「事業実施場所」を千葉県内で申請した事業者が対象になるということです。
事業実施場所が千葉県内であれば、千葉県内に本社があることまでは求められておりませんので、他府県に本社がある事業者も申請可能です。
新しい生活様式に向けた設備投資補助金の申請受付期間は以下の通りです。
令和2年11月5日(木) ~ 令和3年6月30日(水)
今回ご紹介した「新しい生活様式に向けた設備投資補助金」は千葉県が独自で行っている補助金制度ですので、申請・利用できるのは千葉県内で補助事業を実施する事業者に限定されます。
それでは、他府県を事業実施場所とする事業者は、同様にものづくり補助金で採択されていても、上乗せの補助金を受け取ることはできないのでしょうか?
同様の補助金を実施している都道府県は限られているのですが、2020年12月末現在、以下の都道府県にも同様の補助金があることが確認できています。
*制度自体は県、市区町村などで異なりますので、詳細はそれぞれで確認する必要があります。
<都道府県が実施>
<市区長村が実施>
申請にあたっては、本補助金に対する交付申請書類一式、および国のものづくり補助金に対する交付申請書、および交付決定通知書を添えて提出します。
アステップ・コンサルティングは各種補助金に対するサポート実績が豊富です。
まずはお気軽にご相談ください。
今回は千葉県が独自で行っている補助金(新しい生活様式に向けた設備投資補助金)をご紹介しました。
新しい生活様式に向けた設備投資補助金は補助対象経費が1,350万円以上と、かなり規模の大きい投資を行う事業者が対象となりますが、要件にあてはまれば非常に役立つ補助金となります。
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