2019年の最初のものづくり補助員の公募が開始されました。ものづくり補助金は、受けられる補助金の金額が大きく、幅広い中小企業や自営業者が対象となることから、非常に人気の高い補助金です。
ものづくり補助金は受けられればメリットの大きい補助金ですが、審査があるため誰でも受けられるものではありません。また、今回は発表された公募内容には、昨年のものから変更点も加わっていますので注意が必要です。2019年のものづくり補助金の概要と、補助金を獲得するためのポイントを解説します。
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2019年2月18日にものづくり補助金の公募が開始されました。ものづくり補助金とは、正式名称を、平成30年度補正「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」と言い、略して「ものづくり補助金」です。
ものづくり補助金というのは、「中小企業・小規模事業者が取り組む、生産性向上に資する革新的なサービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善に必要な設備投資等を支援する」ための補助金です。つまり、設備投資を中心とする費用を賄うことを目的とした補助金であり、他の補助金と比較しても、比較的大きな金額規模の補助金となるのが特徴です。
ここで、そもそもですが、「補助金」がどういったものかご存知でしょうか。補助金とは、一定の要件を満たす方を対象として、返す必要の無いお金を供給してもらえる制度です。銀行融資などと違いが返済する必要がありません。まさに、税金からお金がもらえる制度です。そのため、大企業に比べて資金力が弱くなりがちな中小企業や小規模事業者にとって、非常に有り難い制度となります。
但し、補助金には審査があり、申請したからと言って誰でも補助金を受けられるわけではありません。特に、ものづくり補助金の場合は、「生産性向上に資する革新的なサービス開発」という点が重要となります。
ものづくり補助金への申請時には、補助金を受けて行ないたいと考える事業計画を説明する必要があり、そのうえで、その事業に対する「革新性」を認められる必要があるのです。なお、革新性とは、これまでになかったサービスを開発したり、既存の技術を改良することによって、新たな市場を生みだしたり、生産性を大きく高めることを指します。
ものづくり補助金で受けられる補助金の概要です。
補助額 |
100万円~1,000万円 |
補助率 |
2分の1 *一定の要件を満たすと3分の2 |
*生産性向上特別措置法に基づき、平成31年1月31日までに固定資産税の特例率をゼロとする措置をした市区町村において、先端設備導入計画の認定を平成30年12月21日の閣議決定後にあらたに申請し、認定を受けた場合
*3~5年で「付加価値額」年率3%および「経常利益」年率1%に加え、「従業員1人あたりの付加価値額」年率3%を向上する「経営革新計画」を平成30年12月21日の閣議決定後にあらたに申請し、認定を受けた場合
*小規模事業者が小規模型で申請を行う場合
ものづくり補助金では、設備投資を行うことを前提として、設備投資にかかる費用のうち、以下の経費が補助の対象となります。
・機械装置費
・技術導入費
・運搬費
・専門家経費
・クラウド利用費
各経費に関しても、実際補助金の支給対象となる費用とならない費用が明確に定められていますので、公募要領をよく確認しておく必要があります。
ものづくり補助金という略称で呼ばれることが多く、「ものづくり」という言葉の印象から製造業者が利用するための補助金と勘違いをされる方がいますが、ものづくり補助金は業種に限定なく、幅広い業種の方が申請できる補助金です。
日本国内に本社、および実施場所を有する中小企業者、および特定非営利活動法人のうち、一定の要件を満たすものが対象となります。
なお、申請にあたっては、ものづくりに関する事業で申請される「ものづくり技術」なのか、サービスに関する事業で申請される「革新的サービス」なのかでも要件が異なります。
2019年(平成30年度補正予算)ものづくり補助金から、公募期間の仕組があたらしくなっているので注意が必要です。2019年2月18日に公表された内容によると、公募期間は以下となっています。
①公募開始:2019年2月18日
②第一次締め切り:2019年2月23日(土)
③第二次締め切り:2019年5月8日(水)
第一次締め切りまでの期間が5日間と非常に短く、事前にある程度の準備が出来ていないと、この期間内での申請は難しいと考えられます。これから申請準備を始める方は第二次締め切りに向けて準備を進めていかれるのが良いでしょう。
なお、2019年のものづくり補助金の公募要領には、公募が複数回行われる予定であることが記載されています。つまり、今回公表された公募だけでなく、2019年内に、再度公募が行われる予定であることが解ります。
今回のものづくり補助金に申請された場合の、採択結果の公表予定時期は以下となります。
①一次締め切り:2019年3月中
②二次締め切り:2019年6月中
公募期限からおおよそ、1~2ヶ月を審査期間として定められており、翌月の結果公表が予定されています。
ものづくり補助金では認定支援機関の全面的バックアップをうけることが必要です。具体的には、ものづくり補助金の申請時に作成する事業計画に対し、認定支援機関が、実現可能性が高いと「確認」して、「確認書」の作成を行う必要があります。
認定支援機関は個別に定められていますが、多くは銀行などの金融機関や、税理士事務所などが認定されているため、事前にものづくり補助金への申請を予定しており、申請にあたって「確認書」の作成を依頼したい旨を依頼しておく必要があります。
なお、一部の認定支援機関においては、「認定支援機関」がものづくり補助金申請の代行を行うという宣伝を行っていますが、ものづくり補助金などの制度においては、こういった認定支援機関の行動を禁止しています。あくまで、認定支援機関は事業者が事業計画を作成し、その内容を確認したり、資金的な援助を行うことを求めています。
ものづくり補助金の申請を行い、採択されるために特に重要となるポイントは以下です。
①事業計画書を作り込む
②加点項目を増加させる
③伝える申請書を作成する
まず重要なことは、補助金を得て何をしたいのか、その事業が事業者の競争力をいかに向上させるのか、そして、業績にどれだけの効果があるのかを、事業計画書として作成する必要があります。この時、一定の目標値を満たしつつ、合理性のある計画書を作成することが重要です。
さらに、ものづくり補助金では、審査で「加点項目」として認められる要素が公表されています。そのため、1つでも多く加点項目を確保しておくことが重要となります。加点項目のなかには、申請期間内で用意するのがかなり厳しいものもあるため、早めに準備・対応することが大切です。
以上の点を踏まえて、それを解りやすく伝えるための申請書作成が重要です。ものづくり補助金の申請あたっては、定型の申請書書式があり、その中で、説明すべき項目が定められています。そのため、必要な項目をすべて網羅するように申請書を作成する必要があります。
アステップ・コンサルティングでは、ものづくり補助金の申請を希望される事業者様を全面的にサポートさせていただきます。アステップ・コンサルティングでは、実際の経営現場で培った経験から、合理性・実現可能性の高い事業計画の作成に強みがあります。
そのため、ものづくり補助金の「申請書作成」や「添削」を行うだけのサポートではなく、「事業計画」自体の作成からサポートさせていただきます。特に、ものづくり補助金では、合理性・実現可能性のある事業計画作成が重要でもあります。
アステップ・コンサルティングでは、各事業者様の状況に応じて、最適なサポートをご提案させていただきます。事業計画の作成や、加点項目の申請を含めたフルサポートや、事業者様が行う申請書作成の簡易的なサポートまで、幅広いサポートプランを用意しております。
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