資金調達サポート

中小企業・個人事業主が銀行などの金融機関から資金調達するための基本

  • お金を借りる
  • 中小企業
  • 個人事業主
  • 審査に通る
  • 融資審査
  • 融資申込
  • 資金調達
  • 銀行借入
  • 銀行融資
POSTED
2019.02.02
WRITER
アステップコンサルティング
SHARE
  • 2019
  • 02
  • Feb

中小企業・個人事業主のなかには銀行などの金融機関から借入する方法が解らないと悩んでいる方も多くいます。資金調達は事業の生命線にもなる1番大きな経営課題といっても過言ではない重要事項ですが、意外と慣れている経営者は少なく、苦手にしている方が多いものです。

 

今回は金融機関から借入する際に最低限知っておいて欲しいことの基本を解説します。

 

 

Contents

借入内容を明確にする

金融機関から借入する方法で、最初に気を付けたい大切なことは、借入内容を明確にすることです。借入内容の明確化というと、この部分に関しては出来ていると自信がある経営者も多いですが、金融機関の目線からは不十分で、意外と出来ていないことが多いのがこの項目です。

 

仮に、「設備投資のために借入したい」という相談のケースで考えてみましょう。銀行から、「いくら借入が必要なのか?」、「必要額を算出した根拠は何か?」、「何年で返済可能なのか?」、「自己資金はいくらか?」など話を詰められると、簡単だと思っていたわりに回答できないことが多くあります。銀行と融資の相談をする場合、「そんなにも細かい内容が聞かれるのか?」と驚くことは少なくありません。

 

アバウトな返答の代表例として「大体これくらいです・・・」は通用しません。金融機関への回答には、具体的な根拠があり、明確な内容での理詰めでの相談が必要です。自分が伝えたいと整理してきた内容であっても、「借入内容の説明」が、銀行から判断すると、まだまだ不明確で判断材料にならず、「もう少し内容を詰めてから」と言われてしまうことが多々あります。

 

また、銀行などの金融機関が借入の審査をするときは、非常に細かい隅々まで調査したり、精緻に分析・計算します。そのため、借入も申込する人にも、高レベルな質問をしてきますし、具体性のある回答を求めます。

 

金融機関への申込時に必要な代表的な書類としては資金使途を証明する「借入申込」・「見積書」・「売買契約書」などを準備しておく必要があります。そして、必要額の借入と自己資金をどのような内訳にするのか、その設備投資が必要である詳細な理由を相手が納得できる説明をすることが必要となります。

 

審査を意識した準備

必要書類を準備して、具体的に借入申込すると、金融機関の審査がはじまります。この審査の意味は、申込人つまり自分達にお金を貸せるかどうかの判断のことです。

 

審査に通らないことには資金調達できません。そして、審査に通るためには、審査で何を見られるのかを知っておくことが有効です。この金融機関の審査内容については、知らない人がほとんどです。金融機関の審査を通過するためのポイントを押さえ、審査通過できる可能性を高めましょう。

 

ポイントを押さえなければ審査に備えた準備もできず、もし審査に落ちてしまったとき、落ちた理由が理解できていなければ次の審査へつなげることも不可能です。

 

決算内容が重要

金融機関の借入の審査で、1番大事なポイントはやはり決算書です。金融機関が企業の決算書を特に注意して見る所は、主に3つあります。

 

収益性の判断

企業の損益計算書で利益が出ているかどうか。新規取引を申込する場合は特に、利益が出ていない(赤字)とかなり不利な審査になります。

 

安全性の判断

貸借対照表で破綻する可能性が高いかどうかを見極めています。金融機関は融資先が破綻してしまうと貸したお金を回収できなくなるので大損になります。

 

安全性を見る具体的なポイントとしては、「流動資産>流動負債」であること、「自己資本金がプラスである」ことが、安全性として最低限求められる水準といって良いでしょう。

 

成長性の判断

成長性とは、毎年の売上高・利益の増加を確認し成長している企業であるかどうかの判断を行うことです。例え黒字企業であっても売上高・利益が増加せず減少が続いている状況では近い将来赤字に転落する可能性が高いと判断され、この場合も審査には不利な状況になります。

 

 

返済可能である説明

金融機関からの借入を承認してもらうためには、借入後に返済できることを金融機関に納得してもらわなければなりません。銀行の担当者が返済してもらえる可能性がないと判断してしまえば、当然、融資審査に通ることはできません。少なくとも、担当者が大丈夫だと納得しなければ、銀行内部でうまく説明してもらうことはできないのです。

 

そこで、金融機関に借入金の返済ができることを納得させるために、重要となるのは次の2点です。基本的には以下のどちらかを満たしておく必要があります。

 

1.借入した資金で投資し、投資の収益から返済できる

2.現状出ている利益で返済できる(投資の収益がなくても返済できる)

 

どの金融機関でも、融資したお金が有効に使われ、かつ収益を生み出してもらえることを期待しています。そのため、可能であれば、融資から生み出される損益により、借入金を返済してもらえることが望ましいと考えています。

もちろん、悪いケースとして、一方では予定していた計画通りに収益が出ないことも想定します。そのため、借入した資金による投資の収益が計画通りに得られない場合であっても、きちんと返済が可能だという根拠があると金融機関にとっても融資しやすくなります。

 

投資収益が期待通りに得られない場合でも、今現在の損益の範囲の中で返済が可能なら、銀行も融資を行いやすくなるため、審査には大変有利になります。

 

担保や保証人はどうするか?

銀行から借入するためには、「担保」・「保証人」を予め準備しておくことが望ましいでしょう。担保・保証人無しの条件で、借入ができれば一番いいのですが、中小企業・個人事業主が担保や保証人のどちらも無く借入することは難しいのが現状です。

銀行から融資を受ける場合、代表者や株主を除く、第3者保証人を求められることは減少しましたが、やはり代表者の保証は必須でしょう。

 

また、不動産や有価証券など、担保提供できるものがあれば融資を受けられる可能性は大幅に高くなります。

 

連帯保証を求められることは多い

特に、経営者・代表者に対しては、連帯保証を求めるケースはとても高いです。中小企業が借入するときの代表的な制度の中に、「信用保証協会の保証付き融資」が存在しますが、信用保証協会であっても、「代表者」の連帯保証は原則必要となっています。

 

創業期など、借入するときに連帯保証のリスクが高く、躊躇されてしまった場合には、日本政策金融公庫の「新創業融資制度」などをお勧めします。新創業融資制度をうまく活用することで、連帯保証人無しでの借入が可能になります。

 

担保があれば借入しやすい

担保として提供できる資産があれば、金融機関から借入できる可能性は随分高くなります。担保にできる可能性がある資産には、不動産・株式・手形・売掛債権・定期預金・棚卸資産など、いろいろ種類が存在します。

 

現状の収益力だけでは借入余力が低いと判断され、金融機関の審査に通過できない時は、ぜひ一度担保提供できる資産が存在しないか探してみましょう。

 

 

金融機関との交渉術

金融機関から借入してもらいやすくするための交渉方法の紹介です。会社の収益力などが変わらなくても、銀行などとの話し方次第では融資を受けやすくなることもあります。

 

金融機関選び

最初にすることは、借入申込する金融機関をよく考えて選択することです。「近くにある」、「大きな銀行」、「有名だから知っている」といった程度の理由で相談する銀行を決めてはいけません。自社の置かれた状況によって、相談に適した銀行を選ぶ必要があります。

 

例えば、創業して間もないケース・事業規模があまり大きくないケース(年商で1,000万円未満など)の場合、大手金融機関(メガバンクである都市銀行など)に相談しても、借入できないケースがほとんどです。

 

金融機関ごとに、対象とする借入人に様々な特色を持っていて、大手金融機関の場合は、融資先を選定する際に規模の大きい相手先を希望する傾向にあるので、中小企業・個人事業主への融資にはとても消極的です。

 

規模が大きくない企業(中小企業)・個人事業主の場合は、日本政策金融公庫・信用組合・信用金庫といった地域密着型の金融機関で相談するのが良いでしょう。日本政策金融公庫・信用組合・信用金庫は、小規模事業者や創業も間もない事業者にも積極的に融資を行っています。

 

相談するタイミング

金融機関へ相談するタイミングは、「資金に困ってから」は出来るだけ避けるべきです。金融機関の審査はとても時間がかかるため、会社存続の危機を回避できない危険性があります。

 

金融機関としても、「貸したお金を回収できるか」を判断するので、経営状況のよくない会社や、資金繰りが悪化している会社への貸し付けは基本的に回避したいと考えています。

 

そのため、少しでも資金的に余裕があるうちに、金融機関に相談しておくのがベストです。特に、現在は経営状態もよく資金が必要ないといった時期で、金融機関の営業が会社に立ち寄ることがあれば、その時に借入の申込や相談をしておくのが一番です。

 

金融機関にとっては、自ら営業をかけて申込に至った相手には、積極的に融資したいと考えています。そのため、借入したい企業側から融資の相談をするよりも、確実に審査に通りやすい傾向にあります。

 

アステップにご相談ください

今回は銀行などの金融機関から資金調達するための基礎を解説しました。しかし、実際に銀行からお金を借入するためには、事業計画を準備するなど、対応すべきことはたくさんあります。特に、創業間もない方や、これまで融資を受けたことの無い銀行に相談することは容易ではありません。

 

アステップ・コンサルティングは中小企業・個人事業主(自営業)の方の資金調達にも数多くお手伝いをしてきました。数多くの資金調達実績や、創業支援経験のあるアステップならではのお手伝いをいたします。資金調達が必要と言う方は、まずはアステップ・コンサルティングにご相談下さい。

 

 

まとめ

中小企業や個人事業主が銀行などの金融機関から借入するために大切なことは、事前準備です。事前準備の良し悪しで融資審査の結果は大部分が決まってしまいます。

 

銀行に融資相談する前に、特におさえておきたいポイントは以下となります。

1. 決算書で黒字を経常すること

2. 借入申込内容を明確にして説明できるようにすること

3. 返済財源、返済方法を確保しておくこと

 

以上の準備は最低限行っておく必要があります。これらの準備をしたうえで、銀行担当者にしっかりと説明できることが資金調達の第一歩となります。

03-5859-5878受付10:00~18:00

お問い合わせ/資料請求