個人事業主・中小企業事業者の皆様におすすめしたい「補助金・助成金」の1つが「小規模事業者持続化補助金」です。平成29年度の「小規模事業者持続化補助金」の工場が開始されました。小規模事業者持続化補助金は、比較的、申請手続きが容易で、採択される可能性が高い補助金であるのが特徴です。
「小規模企業持続化補助金」の概要や、申請方法、採択されるためのポイントなどを記載いたします。
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平成29年度(2018年3月公募)の小規模企業持続化補助金の概要から簡単に説明しましょう。
小規模企業持続化補助金は、小規模事業者(商工会及び商工会議所による小規模事業者の支援に関する法律)が、販路開拓などの取り組みを行うために必要な経費に対して、原則50万円(補助率3分の2)を上限として政府が補助してくれる制度です。
補助金にはそれぞれ「事業の目的」が設定されています。事業の目的とは、その補助金を通して、政府が何を実現しようとしているかです。もちろん、小規模企業持続化補助金にも、「事業目的」が設定されています。平成29年度の小規模事業持続化補助金を以下で説明します。
事業目的は、申請時に「採択されるためのポイント」ともなる部分ですので、しっかりと理解しておく必要があります。以下に、小規模事業持続化補助金の事業目的を引用したものを記載します(商工会議所から引用/平成29年度分)。
――事業目的――
わが国の小規模事業者のほとんどは経営資源が不足していることから、全国にネットワー クを持ち、地域に密着している商工会議所を活用しながら、人口減少や高齢化などによる地 域の需要の変化に応じた持続的な経営に向けた取り組みを支援し、地域の原動力となる小規 模事業者の活性化を図ります。
本補助金事業は、持続的な経営に向けた経営計画に基づく、小規模事業者の地道な販路開 拓等の取り組み(例:新たな市場への参入に向けた売り方の工夫や新たな顧客層の獲得に向 けた商品の改良・開発等)や、地道な販路開拓等とあわせて行う業務効率化(生産性向上) の取り組みを支援するため、それに要する経費の一部を補助するものです。
また、今回の公募にあたっては、小規模事業者の円滑な事業承継を進めていただく政策上 の観点から、代表者が高齢(60 歳以上)の事業者における事業承継に向けた取組の促進や、後継者候補が積極的に補助事業に取り組む事業者、経営計画の一環として「事業承継計画」 を作成する事業者への重点的な支援を図ります。
さらに、生産性向上のための設備投資に向けた取組を行う事業者や、過疎地域という極めて厳しい経営環境の中で販路開拓に取り組む事業者についても、重点的な支援を図ります。
以上、簡単に要約すると、「経営資源の乏しくなりがちな「小規模事業者」の経営を強化することを目的として、「商工会」「商工会議所」の経営指導と、経営強化のための補助金を実施するということですね。小規模企業持続化補助金では、「経営強化」とは、おもに「販路開拓」を指しているのが特徴です。そのため、売上を拡大するための取り組みが必要となります。
次に、小規模企業持続化補助金の募集内容を整理しておきましょう。
平成30年3月9日(金)~平成30年5月18日(金)【当日消印有効】
(今回が小規模事業者持続化補助金の平成29年度分の公募となります)
補助上限額は50万円(補助率:3分の2/例)
これは支出する費用に対し3分の2を補助してもらえるということです。つまり、75万円の支出に対し50万円、45万円の支出なら30万円ということです。
但し、以下に該当すれば補助上限額は100万円までとなります。
①従業員の賃金を引き上げる取り組みを行う
②買い物弱者対策を行う
③海外展開の取り組み
補助金が受け取れるのは、経営計画に基づく事業を実施し、報告を行ってからとなります。そのため、経費支払い時には、自己資金による支払いが先行します。自己資金が無い方は、銀行融資などによる「つなぎ」が必要となるので注意してください。
小規模事業者(商工会及び商工会議所による小規模事業者の支援に関する法律に基づく)
以下に該当すれば中小企業などの法人だけでなく、個人事業主も対象となります。
<小規模事業者の基準>
業種 | 基準 |
卸売業・小売業 | 常時使用する従業員の数5人以下 |
サービス業(宿泊業・娯楽業以外) | 常時使用する従業員の数5人以下 |
サービス業のうち宿泊業・娯楽業 | 常時使用する従業員の数20人以下 |
製造業その他 | 常時使用する従業員の数20人以下 |
小規模事業者であっても、以下のように補助金の対象とならない方が設定されています。主に、医師などの開業が対象外とされています。
<補助対象者の範囲>
補助対象となりうる者 | 補助対象にならない者 |
・会社および会社に準ずる営利法人
(株式会社、合名会社、合資会社、合同会社、特例有限会社、企業組合・協業組合) ・個人事業主 |
・医師
・歯科医師 ・助産師 ・組合(企業組合・協業組合を除く) ・一般社団法人、公益社団法人 ・一般財団法人、公益財団法人 ・医療法人 ・宗教法人 ・NPO法人 ・学校法人 ・農事組合法人 ・社会福祉法人 ・申請時点で事業を行っていない創業予定者 ・任意団体 等 |
小規模企業持続化補助金を申請するためには、商工会・商工会議所の助言を受けたうえで、「経営計画書」を作成し、「地域の商工会、もしくは商工会議所の確認」を受けることが必要となります。
簡単に言えば、経営計画書を作成して、実現可能性や、妥当性などの点から、商工会・商工会議所に認めてもらうことができれば申請できます。商工会・商工会議所の助言・指導とありますが、現実的には、経営計画の作成を詳細に指導するというより、内容に対して、意見をもらうと考えた方が良いでしょう。
実現可能性が低い、問題があると指摘された点を見直し、修正を加えていくことで、最終的に及第点がもらえるように努力していくわけです。但し、補助金の申請には期限がありますので、その期間内に及第点がもらえなければ申請も出来ないということになります。
小規模企業持続化補助金の対象は、「地道な販路開拓」などの取り組みです。
さらに、「地道な販路開拓」とあわせて行う「業務効率化(生産性向上)の取り組み」も補助対象に含めることができます。どちらも、提出する経営計画書のなかに盛り込んでいることが必要です。経営計画書に基づいて行う事業に対し、補助金が支給されます。
以下、実際の補助金の対象となる経費の例となります。
※「不動産の購入・取得」に該当するものは不可。
小規模企業持続化補助金の申請から採択に至るまでの流れを記載すると以下の通りになります。
①経営計画書・補助事業計画書の作成
*経営計画書の作成が必須となります。
↓
②地域の商工会、商工会議所に①を提出。事業支援計画書の作成・交付を依頼
*商工会、商工会議所に確認を依頼するための面談を行います。
↓
③全国商工会連合会・日本商工会議所へ申請書類を送付
↓
④審査/採択結果受領
↓
⑤補助対象となる事業の実施/経費支払
小規模企業持続化補助金は比較的手続きが容易で、採択されやすい補助金と言われていますが、全ての人が採択されるわけではありません。採択率は50%以下とも言われています。
せっかくの補助金ですので、しっかりと準備を行い、採択率をできる限り高めたいところです。
しかし、小規模企業持続化補助金のポイントとなる「経営計画書」の作成は、慣れていない方が、限られた短い時間で行うことは簡単ではありません。さらに、商工会・商工会議所の確認が得られ、採択されるための経営計画書となると、単独で作成するのは困難でしょう。
当事務所では、様々な補助金申請に経験、実績のある経営コンサルタントが全力でサポートします。さらに、小規模企業持続化補助金の申請だけでなく、採択後の事業実施・報告もご支援させていただきます。
当事務所は、補助金の申請に特化した経営コンサルタントではなく、経営改善・事業再生を本業としているため、本業に役立つ経営計画書の作成をご支援させていただくのも特徴です。ご興味のある方は、是非、以下から、お気軽ご相談下さい。
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