令和4年5月12日にものづくり補助金第11次公募の詳細が発表されました。
第11次公募の申請期日(締め切り)は令和4年8月18日です。
今回の応募を予定されている方は公募要領のポイントを押さえて準備しましょう。仮に第11次公募に間に合わない方でも、令和4年度は3ヶ月ごとの応募が予定されていますのでその次に申請することも可能です。
なお、ものづくり補助金申請に向けたサポートをご希望の事業者様は以下をご確認お願いします。
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「ものづくり補助金」は略称で、正式名称は「令和元年度補正・令和三年度補正ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」と言い、中小企業庁が実施する補助金です。
令和4年度の最大の特徴として、通常枠でも最大1,250万円、グローバル展開型なら最大3,000万円までの高額の補助金が設定されました。
前年度までは事業規模にかかわらず、一律1,000万円が上限額でしたので、申請者によってはこれまでよりも大きな金額を補助してもらえる可能性が出てきました。
補助金の上限額が大きいことや、毎年制度を変えながら継続的に実施されていることもあり、非常に人気の高い補助金制度です。
令和4年は新型コロナウイルス禍からの回復を狙った投資なども見込まれ、ものづくり補助金には、さらに多くの希望があつまることが予想されます。
令和4年ものづくり補助金の第11次締切の公募期間は以下の通りに設定されています。
ものづくり補助金は応募締切時間を1分でも過ぎてしまうと理由にかかわらず、一切の申請が認められなくなってしまいます。
その場合は次回の応募を待たなくてはいけなくなりますので、期限遵守で申請する必要があります。
令和3年のものづくり補助金は、補助額が最大1,000万円までの制度でした。
しかし、令和4年のものづくり補助金からは申請者の規模に応じて補助額の上限が変わる仕組みが採用され、第11次締切の最大補助額は1,250万円と引き上げられました(通常枠の場合)。
また、グローバル展開型という特別枠であれば、補助額は最大3,000万円にもなります。
それ以外にも、回復型賃上げ・雇用拡大枠、デジタル枠、グリーン枠などの特別枠が新たに設けられ、補助率などの優遇措置もとられています。
ものづくり補助金の通常枠で申請する場合の、申請者の規模に応じた補助金上限額は以下の通りです。
令和4年からは従業員基準による会社規模で申請可能額が変化する仕組みになっています。
<令和4年の補助金額詳細(通常枠)>
従業員規模 |
補助金額(上限) |
5人以下 |
750万円 |
6人~20人 |
1,000万円 |
21人以上 |
1,250万円 |
ものづくり補助金第11次公募においては、通常枠以外にもいくつかの特別枠が設けられました。
申請枠(特別枠)それぞれにおける補助金上限額は以下の通りです。
<ものづくり補助金の申請枠ごとの補助上限額>
申請枠 |
補助金額(上限) |
通常枠 |
従業員数5人以下:750万円 従業員数6人~20人:1,000万円 従業員数21人以上:1,250万円 |
回復型賃上げ・雇用拡大枠 |
従業員数5人以下:750万円 従業員数6人~20人:1,000万円 従業員数21人以上:1,250万円 |
デジタル枠 |
従業員数5人以下:750万円 従業員数6人~20人:1,000万円 従業員数21人以上:1,250万円 |
グリーン枠 |
従業員数5人以下:1,000万円 従業員数6人~20人:1,500万円 従業員数21人以上:2,000万円 |
グローバル展開額 |
3,000万円 (従業員規模による差異なし) |
ものづくり補助金第11次締切の対象者(申請できる方)は以下で示す中小企業者です。
●中小企業者の定義
業種 |
資本金 |
常勤従業員数 |
製造業、建設業、運輸業、旅行業 |
3億円 |
300人 |
卸売業 |
1億円 |
100人 |
サービス業(ソフトウェア業、情報処理サービス業、旅館業を除く) |
5,000万円 |
100人 |
小売業 |
5,000万円 |
50人 |
ゴム製品製造業(自動車又は航空機用タイヤ及びチューブ製造業並びに工業用ベルト製造業を除く) |
3億円 |
900人 |
ソフトウェア業又は情報処理サービス業 |
3億円 |
300人 |
旅館業 |
5,000万円 |
200人 |
その他の業種(上記以外) |
3億円 |
300人 |
さらに、令和4年からは、資本金10億円未満の特定事業者も、ものづくり補助金の対象に追加し、中小企業から中堅企業への成長途上にある企業群も支援されることとなりました。
特定事業者とは、以下の4つの区分と定義されていますが、いずれも資本金は10億円未満であることが条件になります。
① 会社又は個人
従業員数(常勤)が下表以下であることが必要
業種 |
常勤従業員数 |
製造業、建設業、運輸業、旅行業 |
500人 |
卸売業 |
400人 |
サービス業(ソフトウェア業、情報処理サービス業、旅館業を除く) |
300人 |
その他の業種(上記以外) |
500人 |
② 生活衛生同業組合、生活衛生同業小組合、生活衛生同業組合連合会
構成員の3分の2以上が常時300人(卸売業は400人)以下の従業員であること。
③ 内航海運組合、内航海運組合連合会
構成員の3分の2以上が常時500人以下の従業員であること。
④ 技術研究組合
構成員の3分の2以上が、上記①、もしくは企業組合・協同組合の事業者のいずれであるもの。
ものづくり補助金に申請する場合は、補助率も非常に重要です。
補助率とは、事業実施に必要な費用のうち実際に補助金が得られる割合を指します。
仮に、必要な設備投資額が1,500万円で、そのうち補助金を受け取れる金額が1,000万円であるとすれば、補助率は3分の2(=1,000万円÷1,500万円)となります。
当然、補助率は高い方が申請者にとっては有利になりますので、できるだけ高い補助率が認められるように申請することが大切です。
なお、消費税部分には補助金は支払われません。
ですので、仮に1,500万円の設備投資に対して150万円の消費税が発生したとしても、この150万円は全額を自己資金で支払う必要があります。
但し、消費税ですので決算時に調整されて戻ってくる可能性もあるでしょう。
申請枠ごとのものづくり補助金第11次締切における補助率は以下のように設定されています。
<ものづくり補助金の申請枠ごとの補助上限額>
申請枠 |
補助率 |
通常枠 |
2分の1 小規模事業者、再生事業者は3分の2 |
回復型賃上げ・雇用拡大枠 |
3分の2 |
デジタル枠 |
3分の2 |
グリーン枠 |
3分の2 |
グローバル展開額 |
2分の1 小規模事業者は3分の2 |
ものづくり補助金は申請すれば誰でも受け取れるものではありません。
例え公募要領で定められた対象者として適切であっても、他の申請者と比較して、より優れた事業であると認められなければ採択されません。
そのため、申請時にものづくり補助金を活用して行いたいと考える取組みを、事業計画書として提出し、補助金事務局による審査を受けることになります。
過去の実績をもとにすれば、全申請者のうち採択される方の割合は概ね50%程度でしょう。
なお、既に採択結果が公表されているものづくり補助金第9次締切の採択率(=採択者数÷応募者数)は62.6%でしたが、通常、申請回が進むにつれて採択率は低下していきます。
それでは、この採択率を少しでも高め、採択されるためにはどうすれば良いのでしょうか
以降では、ものづくり補助金で採択されるために心がけたいポイントをご紹介します。
公募要領において、ものづくり補助金の審査には、明確な審査基準が設けられています。
審査基準に沿って、各申請者の事業計画に点数が付けられ、その点数によって採択・不採択が決定します。
そのため、いくら事業計画書を綿密に作成しても、審査基準に適合していなければ良い評価を受けることはできません。
公募要領を熟読して審査基準を良く理解すること、そして、審査基準に沿って事業計画書を作成することがとても大切です。
なお、アステップ・コンサルティングでは審査基準に沿った事業計画書の作成をサポートします。
ものづくり補助金の審査には「加点項目」が設けられています。
加点項目とは、事業計画書の内容に沿った通常の審査項目による評価とは別枠で、加点が得られる条件のことです。
加点項目を満たせば、100点満点のテストを、150点満点で受けられるようなものであり、ものづくり補助金で採択されるためには加点項目への対応が必須と言っても過言ではありません。
11次締切における加点項目には以下が設けられています。
加点項目は1つでも多くに対応することが望ましいですが、特に重要なのは経営革新計画です。
ものづくり補助金と経営革新計画は非常に関連が深く、経営革新計画は是非とも認定を受けておきたい制度です。
⇒ ものづくり補助金の加点となる経営革新計画とは?制度概要と申請方法
なお、アステップ・コンサルティングでは申請者ごとに対応可能な加点項目を確認し、加点項目の充足もサポートします。
現在公募されているのは、令和4年ものづくり補助金の第11次締切分です。
ものづくり補助金は、概ね3ヶ月ごとに公募されていますが、回が進むごとに採択率は低下していく傾向にあります。
これは、ものづくり補助金には予算が決められており、予算が減少していけば、その分採択できる件数も減少していくからです。
そのため、少しでも採択される可能性を高めるためには、できる早い申請回に応募することが大切です。
前述の通り、ものづくり補助金の審査には、公募要領で定められた審査項目や、加点項目が設けられていますが、それぞれを慣れていない事業者が単独で対応するのはかなり難しいと言えるでしょう。
また、提出が必要な事業計画書も、審査に対応するよう作りこむ必要がありますが、多忙な経営者ご自身や、その他の担当業務を負った従業員が片手間で対応するには限界があるでしょう。
一方、ものづくり補助金の申請に慣れた専門家やコンサルタントを活用することで、これらに要する手間暇や時間を節約し、審査に適した事業計画書を作成することも可能となります。
補助金申請に慣れていない事業者であれば、専門家・コンサルタントの活用をおすすめいたします。
今回は現在募集中のものづくり補助金第11次締切をご紹介しました。
令和4年5月に始まった公募回であり、令和4年8月18日まで申請が可能です。
しかし、ものづくり補助金の申請は、ただ時間内に間に合うように申請するだけでは不十分です。
申請後に審査がありますので、優れた事業計画書の提出が必要であり、採択されるようにしっかりと考えて事業計画書を作成する必要があります。
そのため、申請には最低でも1ヶ月程度の時間がかかりますので、早めに準備されることが大切です。
なお、アステップ・コンサルティングでは、ものづくり補助金の申請をサポートしています。
申請要件の充足確認や、事業計画書の作成支援など、申請に向けたサポートを基礎から行います。
ものづくり補助金に申請される方は、お気軽にご相談ください。
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