職場環境を良くして従業員の満足度を高めたい、生産性を上げるために設備投資も行いたい、新規事業に進出したいなど、経営者は常日頃からそのようなことを考えているのではないでしょうか。
また、雇われている従業員の人たちも、誰もがいい職場環境の中で、長く働きたいと思っているに違いありません。そのような双方の思いを叶え、経営の助けとなるのが補助金や助成金です。
現在、日本は、政府の働きかけにより、たくさんの中小企業支援策が用意されており、補助金・助成金の種類も多くなっています。
一方、補助金・助成金の種類や申請要件は複雑になり、経営者が申請しようとしても、どれを選べば良いのか解り辛くなってしまっています。
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補助金の中でも、その金額が大きいことで製造業を営む経営者には注目されている補助金が、「ものづくり補助金」です。
さらに、ものづくり補助金は対象範囲も拡大しており、「革新的サービス開発」を目的とする企業も対象に含められています。
H29年の補正予算で追加公募された際には、上限を1,000万円として2分の1の補助という内容でした。
中小企業で1,000万円の補助が出たなら、最先端の設備を導入することが可能となります。
現在は、申請される方の状況に応じて、2分の1~3分の2が補助率となります。
補助金の金額の大きさ、補助率の高さは、数ある補助金のなかでもトップクラスと言えます。
公募から採択まで約2ヶ月はかかり、機械を先に設置してはいけないのでなかなか購入に際してのスケジューリングに注意が必要です。
但し、注意事項を守りさえすれば、規模が大きく、比較的利用しやすい補助金になります。
申請の際に記載が必要なことは、その機械を導入することで、どれくらいの生産性アップにつながるのかということです。
そして、採択が決まった場合には、以降数年の間、決算報告が必要となります。
申請内容に違反があった場合などには、補助金の返還を求められることもありますが、それは非常に稀なケースです。
例えば、本来の使用目的とは違った補助金の使い方をした場合などには、返還を求められることがありますので正しい補助金の使い方をしなければいけません。
正式名称は、「ものづくり・商業・サービス経営力向上支援補助金」といい、略してものづくり補助金と言われています。
革新的サービスを提供するために導入する設備や施策開発費に対して補助を行なってくれるのが特徴です。
また、ものづくり技術を向上させるために導入する設備で、以前のものよりも生産性が上がる設備に対して購入資金の一部を補助するというものです。
ものづくり補助金を活用する場合、交付決定後に機械を購入する必要があり、先に購入してしまった場合は、補助金の対象から外れますので注意が必要です。
補助上限は、公募する年で変動します。対象期間内の経営力向上計画の承認を受けている場合などは、採択の審査の際に加点の対象となります。
ですから、補助金の内容とは一見関連がないようなものでも提出しておいた方が、有利に働くケースがあります。
また、この経営力向上計画の承認を受けていると、設備投資を行なった際の固定資産税が減免され、税額控除が受けられるようになりますので、補助金以外にもお得な特典があります。
ものづくり補助金の申請先は各都道府県に設置されている中小企業団体中央会になります。
申請用の書式も全国中小企業団体中央会のホームページからダウンロードできますのでその様式を使用して期日までに郵送、もしくは電子申請で提出します。
また、申請には工業会発行の証明書が必要になります。
この証明書は、補助対象の設備であることの証明になる大切なものですから、必ず取得しなければなりません。
今購入を検討している機械などがある場合は、購入先のメーカーに問い合わせをすることで、該当するかどうかの確認ができます。
証明書もメーカーが申請者に変わって取得するケースが多いので、いつ頃証明書が発行されるのかどうかも確認しておくと申請までのスケジューリングが立てやすくなります。
なお、ものづくり補助金が採択されるためには、「事業計画」が重要なポイントになります。
その設備や、革新的サービスを、いかに事業化して、収益を上げていくのかが審査されます。
そのためには、ただ机上の数値計画を作成するだけでなく、しっかりとした戦略、事業環境の分析を行ったうえで、計画を作成する必要があります。
アステップ・コンサルティングでは、事業計画の作成~ものづくり補助金の申請まで、一貫して対応させて頂いております。
補助資金申請に興味のある方は、是非、ご相談下さい。
ものづくり補助金は、2018年中に2次公募が行われる予定です。
詳細は決定前ですが、6月中に開始されるという見通しが強くなっています。
申請にあたっては、しっかりと準備を行っておく必要があります。
この数年、大人気の省エネ補助金です。これは意外と簡単に申請できることでも着目されています。
企業の経理担当者であれば、意外と簡単に申請書を記載できるので、早期に予算がなくなってしまう補助金です。
例えば、エアコンの取り換えやLEDの取り付けなど、意外と身近にありながら、後回しにしてしまいそうな省エネ対策を対象としています。
工場や事業所単位で申請を行う場合と設備単位で申請する場合の大きく2つに分けて募集を行っています。
申請は、個人事業主でも法人経営者でもかまいません。
またどのような業種であっても申請は可能となっているのがこの補助金の特徴です。
電力ピークに達する時の対策を行うのが補助の目的です。
設備単位で導入を行う際には、対象となっている補助設備が想定されています。
例えば、産業ヒートポンプや高性能ボイラー、冷凍冷蔵庫などがあります。
これらの設備は、最近のものに買い替えを行うだけでかなりの省エネ効果があると見込まれています。
特に大掛かりな工事を行わなくても、設備の変更だけでも利用できるため、非常に人気のある補助金のうちの1つです。
省エネ補助金には、その設備を導入しようとしている事業所が申請を行いますが、設備を販売している会社が申請をサポートしてくれることもあります。
このような方法を、上手く利用している企業は、申請書類を作成することだけに時間を投下せず、本業もきっちりできるので、非常に評判がいいようです。
人事・福利厚生系に活用できる助成金と言えば、キャリアアップ助成金が人気です。
今まで紹介した補助金に比べれば、準備しなければいけない書類が非常に多いというデメリットがある一方、一番身近にある、そして実際にお金を手にする可能性が高い助成金として有力です。
キャリアアップ助成金は、申請するコースが分かれているため、幅広い事業主の方が申請できるようになっています。
ただし、雇用保険の適用事業者であることが前提条件にあります。
キャリアアップ助成金を申請するにあたり、業種によっての制限は特にありません。
ですから、製造業であってもサービス業であっても申請可能な幅広い分野を対象とした雇用促進のための助成金です。
雇用に関する助成金の申請の多くは、管轄のハローワークへ提出することが決まっています。
事業主は、正社員化コースか、処遇改善関係コースを選択したうえで申請が必要です。
正社員化コースの場合は、就業規則の整備や正社員へ転換した社員へ転換後6ヶ月間の賃金支払い実績が必要となります。
そのため、実際に助成金を受け取るには、長い期間を見ておかなければなりません。
しかし、採用した従業員に定着してもらうという観点から見れば、この期間は妥当ということができます。
また、この期間については処遇改善関係コースを選択された場合であっても同じであり、取り組みを開始してから6ヶ月の賃金の支払い実績が必要となります。
共に、実績を作ってから支給申請という形になります。つまり、助成金は後払いとなります。
この助成金を申請する際には、最低でも1年間の人材に関する計画を立てておくことで対応しやすくなると言えます。
補助金や助成金は、それぞれで対象となっている事業や、申請要件が異なっており、誰もが申請できるものとできないものがあります。
もちろん、申請が採択され、無事に補助金を手にすることができれば、それは経営において大きなメリットとなります。
申請の段階で、複数の補助金に並行して、申請しても多くの場合は問題ありません。
但し、補助金・助成金の対象となる事業・費用が同一の場合、複数の補助金が採択された時には、一部を辞退する必要があるものもあります。
補助金の申請準備は決して簡単ではありませんが、採択された時のメリットの大きさから、個人事業主・中小企業経営者には、是非、チャレンジして頂きたい制度です。
アステップ・コンサルティングは、様々な分野の専門家を擁し、補助金・助成金申請を一貫してサポートさせて頂きます。
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