補助金・助成金サポート

【ものづくり補助金】採択されるための申請書作成方法を徹底ガイド

「ものづくり補助金」というコトバを、一度は聞いたことがあるのではないでしょうか?

「ものづくり補助金」は、設備投資等によって生産性が向上し、ひいては経営改善を含めた業績のアップを考えている中小企業や小規模事業者が、費用の一部を国から補助金として受領できるものです(補助は融資ではありませんから、このお金は返す必要はありません。つまり「もらえるお金」です)。

 

しかし、国からの「お金」の財源は税金となりますから、お金を受け取る資格がある、条件に合致していると認めてもらう必要があります。今回は、ものづくり補助金を対象として、審査で採択してもらうための申請書作成のポイントを解説します。

 

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補助金とは?

少し話を変えますが、「補助金」と似た言葉に「助成金」があります。この違いは何なのでしょう?助成金は主に厚生労働省から出されるものが多く、採用や労働環境の改善、また研修の受講など、一定の定められた条件を満たせば「全員」が貰えるものです。国が労働者(ヒト)に関して応援する、サポートするお金と言えます。

    

それに対して「補助金」というのは、たとえ「設備投資」というポイントでは条件に合致していても、それだけで全員が貰えるというものではありません。

 

補助金を申請した応募者の中から選ばれた事業者だけに支給されるものです。審査というハードルがあり、それを通過しなければ補助金は受給出来ません。

 

ものづくり補助金の特徴

ものづくり補助金とは、正式名称を「ものづくり・商業・サービス経営力向上支援補助金」と言います。略して、ものづくり補助金や、もの補助と呼ばれることもあります。

 

「ものづくり」という名称のとおり、補助の対象はヒトの助成金と違って設備投資というハードに対してではありますが、それを活用して実現する、新商品の開発、技術の開発、革新的なサービスなど、いわゆるビジネス全体に関するものとなります。

 

ですから、ものづくり補助金を受けるためには、多くの申請者の中で「あなたの補助事業(補助金をもらうために申請する事業のことです)が優れている」と、審査する人に訴える必要があるのです。事業自体の将来性や具体性を認めてもらう必要があるという点では、一種の「ビジネス・コンテスト」と言ってもいいかもしれませんね。

 

 

採択されるポイント

ものづくり補助金の申請書が採択されるポイントは「あなたの考えている補助事業の内容がしっかりと伝えられる内容になっているか?」です。別の見方をすれば、審査員があなたの考えている「新しい事業内容について成功すると納得するか?」が、採択される、つまり補助金を受給できるかどうかの大きな分かれ目となります。

 

ちなみに「ものづくり補助金」の採択実績ですが、直近では約2万事業者が申請して、約40~50%が採択されています。ということは、半分は「落とされて」いるわけです。ものづくり補助金を活用して「大切な事業の設備に補助金が充てられるかどうか?」は、事業内容はもちろんですが、それを「解りやすく伝えられているかどうか?」も重要です。採択されるかどうかは、申請書の書き方によって決まると言っても過言ではありません。

 

ものづくり補助金の審査において、採択される申請と、不採択になる申請とにはどのような違いがあるのでしょうか?ここでは、「採択される申請書のポイント」を順番に解説しています。是非チェックしてみてください。

 

会社概要と事業目的の背景

ものづくり補助金の申請書作成にあたって、基本となる項目の記載方法や要点から説明していきましょう。

 

定型記載事項

申請書記載のスタート部分は、会社概要の説明記入欄があります。名称、資本金、従業員数、業種などの定款や登記の内容を漏れなく間違いなく記入します。

 

申請する補助事業と対象者の確認

そもそも、自社が「ものづくり補助金」を受給できる対象者であるかどうか、つまり最低限の要件に該当するかは事前に確認しておきましょう。

実は「ものづくり補助金」にはいくつかの補助対象の種類があります。その種類によって補助を受けることができる上限額や率が変わってきます。上限額が変われば当然その要件も変わってきますので、どの条件のどの補助を申請するのかを、まずしっかりと決めておきます。

 

会社概要の説明

自社は現在どのような事業を営んでいるのかを説明します。

今まで何を提供してきた事業者なのか、自社の特徴、強み、目指している理念などを第三者(本音は審査する審査員)に説明するという気持ちで、あまり複雑にならず簡潔に解りやすい言葉を使用して書いていきます。

 

また今回の補助事業が、今までの事業とどのような関係にあるのかを、しっかりとここで入れ込むことが申請書作成時のポイントです。実はこの欄は見逃されがちですが、非常に重要な部分となります。

 

補助事業の目的とその背景

今回、なぜこのような事業に取り組み、その上でものづくり補助金の申請に至ったのかを説明します。補助金がもらいたいことが第一目的ではありません――というアピールが大事です。

 

「補助金が欲しいから→機械を買う→それで何か新しいことを始める」というように、審査員に思われないようにということですね。

 

理想的なのは、【今まで展開が可能であった自社の強みが、外部環境の変化によって損なわれてきた。そこで新しい事業を展開することでその課題を克服・解決したい】これは言い換えると「経営課題」の克服です。

 

例えば――

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「顧客ニーズが多様化して受注減が続いており売上が減少」

「仕様変更で段取りが増え、作業効率が落ちたために益率が低下」

「検査基準の引き上げにより作業数の増加による生産性の低下」

などが代表格ですね。

 

『これら経営課題の克服・解消、そのための設備投資であり、そのための革新的サービスの推進を強めていきたい』というストーリーを意識して申請書を作成されるのが良いでしょう。

 

事業スキーム(本事業の実施要領)の説明

先の④で述べた概論の具体的な説明欄となります。「現在の自社の課題は何なのか」を明確にします。そして、その課題が解決されたらどうなるのかを記載します。これは、ものづくり補助金に採択されて、補助金を得ることによって、会社がどう良くなるのかを説明する部分になります。

 

現状の課題と本補助事業の実現で何が変わるのかを明確にします。設備の導入前と導入後の数値の比較や、市場との関わり方、顧客ニーズとの対応など、具体的に筋道を立てて記載します。

 

最悪なのは「自社の課題は機械がない(旧い)こと」で、「機械が導入されれば(新しくなれば)」自社の課題が解消されるという書き方です。

 

今回の機械が導入されることで、「具体的な現在のこの部分のこの数値が改善されるので、それが当社の課題を克服するキーポイントとなるのです」という書き方でなければ、税金を投入して補助するという価値を認めてもらえません。

 

このように聞けば「なんだ、そんなのは当然でしょう?」と思いがちですが、案外にそのような書き方になっている申請書も多いのです。

 

経営の目標値

「新しい機械が導入されれば万々歳です。だから補助をお願いします!」そう言われても誰も審査は通しませんよね。特に、ものづくり補助金は人気が高く、競争率も高いので、それでは採択される可能性は低くなります。

 

ものづくり補助金を活用することで、実際に会社のどの数字がどう変わるのかを説明します。

 

例えば、現状では〇〇〇個/時間しか作れないものが〇〇〇個/時間まで生産性が上がるので、現状の〇〇社の要求に応えらえなかったのが、〇〇社分まで対応が可能になるとか、〇〇種類しか対応できなかったものが〇〇種類まで対応可能となり、結果多種小ロット対応が可能になり、最終的には〇〇〇という数値達成が実現できるというように、具体的な数値を使って、自社の目標値を掲げることで本気度を審査員に訴えることができます。

 

本事業を遂行することで得られる自社の優位性

上記⑥とも関連しますが、ものづくり補助金を受けたい新しい事業は、今までのものと何が違うのかが大切です。

この事業を行うことで、どう自社は変われるのか(=優位になるのか?)を記載します。ものづくり補助金は、会社の競争力を高めることを目的とした補助金です。補助金を受け取った結果として、会社の競争力がどう高まるのかを説明する必要があります。

 

そう言われてもなかなかピンとこないのであれば、記載が難しいのであれば、Q(品質)C(コスト)D(納期)の面でチェックしてみてください。違いや差が見つかり、解りやすくまとめることができると思います。

 

実施体制

少し前後しますが、経済産業省(中企庁)からは「ものづくり補助金」の公募要領が発表されます(ホームページ等からダウンロードできます)。補助金申請にあたっては公募要領を読み込んで、良く理解することが重要です。公募要領に記載されている要項にしっかりと対応することが審査の評価点を積み上げるために非常に重要になります。

 

どの申請者も④や⑤の部分は熱心に記載するのですが、そこで気が緩むのか、以降のポイントをなぜか省略していることがあります。その代表的なものが「実施体制」などの、事業を進めるときの「段取り」の記載です。

 

新しい機械が導入されたら、工場のレイアウトをどうするのか、導入前の研修や教育体制をどうするのか、またシフト管理が変わるのか、保全体制は、などなどが対象になります。本気で機械を導入して新規に事業展開をしようとするなら当然考えておかなければならないことですよね?

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ものづくり補助金の審査では、この点がしっかりと予測して記載されているかという部分を審査員はしっかりと見ています。この箇所がなければ「本気でやるつもりがあるのだろうか?」と、一気にイメージダウンにつながり失点(加点できるのにされないこと)につながります。

 

実施スケジュール

この部分も案外抜けている例が多いです。

⑧との連関事項です。事業開始を本気で考えるならば、その体制とともにスケジュールも必要ですよね。WBS(Work Breakdown Strucure)までは必要ありませんが、ガントチャート図で表記はしておきたいです。この⑧や⑨の部分は公募要領にしっかりと記載されていますので、必須項目です。

 

財務状況と資金調達方法

「ものづくり補助金」は申請し、採択されても事業を実施して半年後ぐらいでないと補助金は振り込まれません。それまでは機械の購入費その他の費用は自社が支払うことになります。つまり「立て替える」わけですね。

 

その資金が実際に用意できるかどうかも、チェックポイントとしては重要です。補助金を実施する国としては、「機械などを買えることが出来ない事業者に採択枠を与えるぐらいなら他の事業者に採択を与えればよかった」となります。

 

ですので、現状の財務状況やその資金調達の方法などを報告する義務が申請者にはあります。

 

将来展望

いかがでしょうか?

ものづくりの補助金の申請をここまでを書き上げるのも実際はかなりエネルギーを使います。しかし、ここまでの部分はまさに「自社の現状」を分析、報告しているもので、申請書の重要な部分の一つでしかありません。

 

申請書のチェックポイントで、重要な部分の残りは、まさに「今回の新規(補助)事業」で開発した生産プロセスやシステム、開発サービスなどが、自社にどのように生産性の向上をもたらし、結果どのような収益性のアップにつながるのかという説明です。

 

そのために「ものづくり補助金」が設定されているので、収益性アップを抜きには補助金は語れません。では、申請書を作成するにあたって、どのようなポイントを抑えればいいのでしょうか。

難しくはありませんので、一つひとつ見ていきましょう。

 

市場規模(動向)を記載する

今回の補助事業が自社の独り善がりでは話が通用しません。事業が対象とする市場が存在すること、つまり顧客がいて、ニーズが存在することを説明します。少し振り返ると当然ですが「本音が補助金目当て」の事業申請になると、この部分が不透明になっているものがあります。

 

例えば、対象市場は「日本人全員」とか、「精密機械導入社〇〇千社」とかの記載です。これではあまりにも具体性に欠けますよね。

 

まず今回の補助事業が対象としている市場の規模はどのぐらいなのかを、民間の調査会社のデータや、各金融機関発表のレポート、経済産業省が公表している統計データを使って信ぴょう性を上げることがポイントになります。

 

そこから「市場規模(ニーズの規模)」→「社会情勢(ニーズの変化・機会創出の根拠)」→「顧客動向(現在の取引先などの要望例)」などのストーリー展開を描いていきましょう。

 

事業化スケジュール

「え?スケジュールは前の部分で書いたのに、また書くの?」と聞かれることがありますが、さきほどのスケジュールは、事業導入前後のスケジュールで、ここでのスケジュールはもう少し長い目でみた「事業展開」のスケジュールです。

 

1年目は「新規事業としての立ち上げ→事業課題と展望の基本検討」、2年目は「既存顧客への本格営業開始、市場シェアの〇%アップ実現」、3年目は「新規顧客への攻勢、新規市場への水平展開本格開始」などです。

 

事業をただ単純に始めるというだけではなく、事業を安定軌道に乗せるための展望や方策を考えていますーということを、しっかりと訴求します。

 

損益計画

②の説明が戦略的なスキームの説明であるなら、それを「実際の数値に落とし込むとこうなります」という数値編がこの損益計画になります。

 

売上の記載、先の市場動向を見越したその根拠、原価の記載とその積算根拠、そして売上―原価から出てくる予想利益高。機械導入に伴う減価償却の推移などを第三者が見ても「無理なく実現できそうだ」と思えるレベルにして提出します。大切なことですが、現実性の無い、高すぎる目標を設定しないようにしましょう。ものづくり補助金の審査を担当する審査員が見た時に、実現可能性が無いと判断される原因となります。

 

この損益計画の作成に戸惑う経営者の方々もいらっしゃいますが、補助金を貰う貰わない以前に、新しいことを立ち上げるときに、将来展望を数字にすることは最低限の必須項目ですよね。この申請書では基本的には5年間の収支計画を記載して提出します。

 

加点項目を忘れずに!

ここまでのⅠとⅡが、ものづくり補助金の申請書作成において、毎年必ず記載する必要がある必須ポイントです。

ただ、冒頭で申し上げたように「ものづくり補助金」は各年度で、国が重点項目だと判断している部分に「これが入っているのなら追加で評価点を加えますよ」という加点項目というのを設定しています。

 

これは「秘密」にされていて「裏側」で審査しているのではなく、毎回公募要領にしっかりと記載されています。出来るならこの加点ポイントを確実に拾っておきたいところです。

 

最終的には採択結果しかわからないので「今回の申請で自社は何点獲得できていたのか、もし不採択であったときに何点不足していたのか?」は知る由もありませんが、一説にはその2点~4点の間に合否の数千社がひしめきあっていると言われています。

 

2点が何百万という補助金に影響するとすれば・・・ここを軽視するわけにはいかないでしょう。少しでも補助金の採択可能性を高めるためには、加点項目も確実に増やしておきたいところです。

 

なお、2018年に実施されたものづくり補助金では、以下の加点項目があります。

・先端設備等導入計画の認定・経営革新計画の承認・経営力向上計画の認定・地域経済牽引事業計画の承認・1%賃上げ・小規模型応募・局地激甚災害指定・TPP海外展開などがあり、その年々の政府の意向が色濃く反映されています。

 

全てを自社で検証できないときは、申請書を確認する「認定機関」に相談して漏れがないようにしておきましょう。

 

見直し・留意点

ここまでで主なポイントに配慮しながら「申請書」を書き上げました。ここで最後にもっとも基本的なことで、最も大切なことを述べておこうと思います。

 

それはこの「申請書」は「第三者」が審査するということです。ものづくり補助金には審査員が用意されており、申請書を1件ずつチェックして採点します。これが実は最も重要な「採択ポイント」です。

 

「第三者(審査員)が、見る気になる申請書」となっているかを、提出前にもう一度、いえ、何度も見直しましょう!

 

誤字・脱字はもちろんご法度ですし、気をつけたいのは「業界用語」や「専門用語」を連発していないかというところです。申請書は「専門分野の技術開発がポイント」と誤解されることがあります。そのためについつい、業界のみで通用する用語や俗称が多用され、結局何が言いたいのかが解り難いということがあります。

 

申請書の作成にあたっては、このような本末転倒にならないように充分に気をつけてください。

 

それでも自身のことはなかなか気づき難いものです。ですので、出来れば業界のことを知らない人にこの申請書を見てもらいましょう。「何を書いているのかが解り難い」とか「何を言いたいのかあまりはっきりとしない」と言われたところは訂正する必要があると思ったほうがよいでしょう。

 

申請書の一番の大敵は、勝手な思い込みと、独り善がりです。業界の詳細な事情を文字だけで説明されてもなかなか読み手には伝わりません。ですから、出来るだけ「図表」や「グラフ」、「写真」や「チャート図」など、言いたいことをヴィジュアル化していきましょう。

 

この図表等に通番を打ち、最後尾に関係資料として添付する形もありますが、審査する人の立場になれば、そこをいちいち本文と照らし合わせて確認するのは面倒なものです。

 

写真やチャート図、グラフなどは出来るだけ本文内に挿入するように心がけて、後尾に入れるのは見積書や図面など必要最低限な添付資料だけにしてください。この配慮は案外効果的です。

 

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また、アステップ・コンサルティングでは申請書作成や、加点項目の獲得を行うトータルサポートプランから、御社が準備する申請書の添削プランなど、御社の体制や予算に合わせてお手伝いさせていただきます。まずは、アステップにご相談ください。

 

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まとめ

「自社は5年後にこういう姿になっていたい」→「そこに至る道筋はこうです」→「そのためには今のこの部分が不足しています」→「それを新しい事業展開で補充したい」→「そこで是非、補助金を活用することで充足させて欲しい」という流れが、「ものづくり補助金の申請書が採択される」ための最も適正な、美しい姿です。

 

「ものづくり補助金」の申請書の作成は、当然ながら補助金受給の採択を得るためです。

 

ただ、この申請書を作成する作業は、今のあなたの会社を改めて振り返り、これからの将来像を描く絶好の機会となります。よく経営者からは「ものづくり補助金の申請書を書くことで、普段はあまり深く考えていなかった自社の特徴や現状がよくわかった」と言われることがあります。

 

その上で補助金が獲得できるならば・・・。こんな素晴らしいことはありません。申請書の作成は、プラスこそあれマイナスになることは何ひとつないと言ってもいいでしょう。

 

是非これを機会に「ものづくり補助金」にチャレンジされてはいかがでしょうか?

 

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